養老田川 (暗渠化中1)2008/02/26

整理番号CKK-74-14 地形図番NI-53-14-6 撮影コ−スC13 写真番号22 を切り出して画像処理を施した。

さて、前回は2007年度の養老田川を見ていただいたが、今回見ていただくのは2008年2月終わりの養老田川の姿である。
いよいよこの時が来たか・・・。
そう思わざるを得ない。
養老田川暗渠化である。
理由を調べると、このようなことの ようだ。
中程の項目に養老田川のことが書かれている。
抜粋で申し訳ないがこのようなことだ。

山ノ内・養老田川 工事始まる
暗渠化に向けた排水路の改良工事が、2月より四条側から始まります。
住宅が密集し、道路事情も悪く、緊急車輌の通行を三条側・四条側から可能にするためです。

確かに、あの狭さでは緊急車両も通れまい。
こうするのはやむを得なかったことなのだろう。
更に、同じ方の以前のペ−ジを覗いてみるとこのようなことも書かれていた。

養老田川の暗渠工事 来年着工へ
山ノ内を南北に流れる川で、建設局での審議です。
『平成12年度からかかっているが、救急車や消防車も入れない所もあり、緊急車両の通行確保は地域の要求だ。
該当者の反対の声もあるが、ひきつづき説得の努力を求めるが、事業は進めるべき。
少なくとも四条通からでも工事をすべきだ』と。
担当の部長も『2年にわたり地元の声も聞いた。
反対者への理解を得る努力はしていく。
必要な事業として設計していて、来年度より四条からの工事を行う計画』と、答弁しました。
赤山公園の設置と合わせ、早期着工を求めています。

前後するが、暗渠化自体の構想は8年前からあったようだ。
実際通ってみると分かるが、あの狭さでは消防車は厳しい。
救急車もぎりぎりであろうし、何より入ってしまうと、下手に出られないと言う事もなりかねない。
しかし、これそんな易々と暗渠にしてしまっても良いものか?。
これから何回も書くことになるだろうし今も書く。
埋めるのは簡単だけど、その景観を取り戻すのは並大抵の事じゃないぞ。
堀川がいい例である。
去年より堀川は清流を呼び戻そうと河床工事が始まっている。
正直、大がかりな工事になっているようだ。
一度埋めたり、壊したり、機能を失わせたりしたものを、前の姿に、機能を完全にもとの姿に戻すと言うことは、不可能に近い。
そして取り戻すには、時間とお金がかかる。
場合によっては、取り戻せない事もある。
しかし、始まってしまったものを一個人の力だけで止めるのは、残念ながら不可能だ。
だが、在りし日の記憶を留めるのは、写真で時間を止めるのは私になら出来る。
これはある意味合い、抵抗なのだろう。
行政とそして、時間に対する。
今の私が出来る、せめてもの抵抗である。

養老田川に据え付けられた暗渠化用の管。
これの中を水は通っていく。
そしてその上は・・・埋められて、地上から消える。

ユニックで軽々と運ばれていく。
据え付けられて、着々と進行していく暗渠化。

北側の道路より工事現場を見る。
こうしてみると本当に小さな河川である。
しかし、この水が、かつては一帯の命の水であったのだ。
その事を忘れてはならないだろう。

一つ北側の橋の袂に、このように工事中の看板が出ている。
今のところ、ここまでであるが、直ぐに進行していってしまい、もっと北側まで暗渠になってしまうだろう。
三条側まで完全に暗渠としてしまうのだろうか?。
そうすると書いてあるが、三条側は暗渠にしても狭いのでは無かろうか。
仮に一方通行にすれば、通れなくはないが、今度は歩道との兼ね合いが難しくなる。
鍋取川下流部のように、普段はポ−ルを建てて進入禁止にするなどの措置も必要になってくるのではないか?。
暗渠として、上に道を通して、どのように管理していくのか?。
これからじっくりと記録していこう。
百数十年も流れていた河川でさえ埋められるのは一瞬である。
ただ、ここに川が流れていた事を、こうして記録に、そして記憶に留めよう。


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